このレビューはネタバレを含みます
人生を数字に操られながら生きる
国税庁職員ハロルド
婚約者を他の男性にとられてからは、彼女いない歴の長い孤独な生活
税金の使われ方が気に入らないから、わざと脱税していると言い放つクッキー屋さんアナ
ある日、ハロルドは聞いたことのない女性の声がはっきりと聞こえるようになり、医者に相談するも、統合失調症と診断され、処方薬以外の治療法はないが、せめてもの救いにと文学の専門家、ヒルバート教授を紹介される
教授とハロルドの意味があるのか無いのか分からない掛け合いは面白いし、全体的なつくりはポップでかなり見やすい
だけど、脚本、ストーリーが面白くないし、解せない部分が多い
後に恋人になるアナは、言葉遣いは悪いし、入れ墨してるし正直女性としての魅力が分からない
アナはどの時点でハロルドに好意を持ち始めたのか?はよく分からなかったけど、空気読めない、生真面目で朴訥とした天然系のハロルドを好きになる気持ちは分かるよ。
大学では法律を学び、法律家を目指したがお母さんが作ってくれたクッキーに救われ、クッキー家さんになったらしい
それはどうでもいいんだけど、
“クッキーが嫌いなんて、どこかおかしいんじゃない?”
“嫌な日があった日は、お母さんがクッキー焼いてくれたでしょ?”
とか、台詞ウザい
子供が落ち込んでる日に母親がクッキー焼くのが世界の常識って初めて知った。
母親にクッキーを焼いてもらった事がないというハロルドは、自分の為にクッキーを焼いてくれたアナに心を持っていかれたのね。
残りの人生は自分の好きなことをして過ごすように教授にアドバイスを受け、昔から習いたかったギターを購入🎸
その時、店からはっきりと聞こえてきたギター達の声には一番笑えた。
まあまあ面白かったのはそこまでで、悲劇作家の登場からよくわからない話になっていった。
教授が言い放った、
最高のストーリーの為に死は避けられない
とか、
ハロルドに聞こえた声の主、悲劇作家のカレンの言葉、
主人公は物語の結末を知らないからこそ〜
とか、
結局ハロルドは時計に助けられたオチとか
折角の面白そうな設定だったけど、
終盤脚本がグタグタになった気がした。
個人的に、入れ墨して言葉や態度ご乱暴な女性は苦手だし、吹替版を観たので、声のタレントの顔が浮かんで来るが邪魔、作家のアレンは失礼ながらある女性芸人とダブってしまい、残念ながら、主人公と教授以外の人物に魅力を感じることが出来なくて、あまり世界観に入って行けなかった。
もちろんキャストは個人的な好みの問題なので制作者に罪はないです。