める

主人公は僕だったのめるのネタバレレビュー・内容・結末

主人公は僕だった(2006年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

"「うおっ!オレを投げるな!痛いじゃねぇか!!」───とハロルドに投げ飛ばされたギターは思いました。"


もし自分が小説の中の主人公だったら?
私も今のところ小さな幸福は何度も見つけているけど、恋愛をすることが喜劇ならば悲劇になる可能性はかなり高いですね。せめて悲劇でも恋愛ぐらいは知ってから死にたいかも。

この映画の特殊なところは、主人公と作家が同じ世界に生きているということで、正直言ってすごくヘンなお話です。
ひねりは少なかったけど、ハロルドの物語がまあまあなように、この映画もまあまあだった。(小説で彼が死んでたら良いと思ったわけでもないのが、この映画がまあまあだと思った原因かな。ややこしいな。)

ダスティン・ホフマンが遠回しに「死ね」と言っていてブラックジョークきつかった(笑)
この場面で「あ!!私、この映画(小説)の結末が分かった!」ってピーンときたけど、大体当たってました。

で、自分で言うのもナンだけど、私が思いついた結末のほうが実際の映画の結末より洒落ているかもしれない。
あ…待って、怒らないで。これはある意味で私が求めている(私の人生の)結末を述べるだけだから、ね。
"愛する人と出会い、まっとうな人生を生きた主人公は、家族に見守られながら静かにその生涯を終えました。"
これが私の理想かと問われると分からないけど、歳を取って老衰で死ぬっていいエンディングだと思う。ハロルドもそうであってほしい。

とはいえ、主人公が死ぬ気になったのがやっぱり想定外だった。さっきも言ったけど、まあまあなお話の主人公が死んだとしても涙を流すほど悲しくなるとは思えない。つまり、まあまあな人生を送っている主人公を私に置き換えたとしても傑作になる自信はないんだよね。(私はハロルドと違う人間ではあるけど…)
でも、自分の人生の主人公は自分自身。自分の人生は自分で切り開け。


私もギターを弾くシーンが好きです。
める

める