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ブルークリスマスのnyakoのレビュー・感想・評価

ブルークリスマス(1978年製作の映画)
3.3
岡本喜八監督、倉本聰オリジナル脚本の70年代SFスリラー。

UFOを目撃した人々の体内の血が青くなるという症例が各地で次々と発見された事が報告される。
見た目は変わらず、人に害を与えることも無いというのに、彼らは異端として摘発され、シベリアの収容所に送りになるそうだ。
日本、中国、東南アジアの患者を収容するその強制収容所では、青色患者の生体解剖、電気棒による尋問、ロボトミー手術など非人道的な行為をされているらしい。

前半は国家謀略の謎を追うTV局員演じる仲代達也、後半は国防庁職員で青い血の人間狩りをする工作員を演じる勝野勝の視点から描かれている。

無表情なせいか前半の勝野洋はかなりアンドロイドっぽい(ちなみに勝野の血は青くない)。
後半になって勝野に視点が移り、竹下景子との悲恋展開になると勝野はやっと人間臭くなる。

冗長に感じたし…、同じく国家がからむSF大作『復活の日』よりは落ちるかな〜と思っていたけれど、後半陰謀めいた謎が出てくるあたりからオチが気になってしょうがなくなってきた。
これは最後まで頑張って観よう!

この映画で一番光ってたのはヴァンパイア岸田森さん!(今作ではヴァンパイア役ではないが)
彼は新進女優の恋人役。彼女が青い血のため、悲恋の定めに翻弄されることとなる男。
あとちょっとだけしか登場シーンないけど、大谷直子さんの溢れ出す色気にくらっ。
これがまたお色気シーンは微塵も無いのにむんむんなんです!
そして、田中邦衛さんがボア付きのジャケット着て登場してくるから、どうしても北の国から吾郎さんを思い出す。
驚きなのが倉本聰さん脚本の作品に女体ポロリシーンがあること!そんなシーンかつての倉本聰作品にあったのだろうか?(あるかもだけど…)
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