1999年春。鉄道の高架下で男ヨンホは全てを失ったいま、過去を振り返っていた…
昔っから韓国映画は多々観てきたけど、たぶんこれが1,2を争う傑作なのでは?と思ったり思わなかったり…(;゜∇゜)
物語は暗闇からスタートし、しばらくして主人公が叫びながら列車の前に飛び出し自殺を図る…
「おっさん、なにがあったかわからんけど、死なんでもいいじゃん(´・ω・`)」
そして、映画を最後まで見終わった後…
「おっさん、そりゃ死ぬわ(´д`|||)」
簡単に言うと「アレックス」みたいな時系列逆戻りのリバースムービーです。
違いはこちらは20年前までさかのぼることです。※アレックスは短期間
共通点は「救いのないド鬱」です(。´Д⊂)
恐るべし良作なんですが、あまりの切なさと主人公に感情移入しにくい点で万人受けしません(苦笑)
タイトルの「ペパーミントキャンディ」が意味するメタファーとは?
男はなぜ死を選んだのか?
だんだん過去を遡ることで、秘密が明らかになるミステリー要素も。
少しずつ謎が明らかになる変わりに、新しい謎が増えていきます(笑)
カメラが意味するものとは?
主人公はいつからダメ人間になったのか?などなど
この映画が恐ろしいのは、現代韓国史の重要事件や核となる時代を主人公の人生と無理なく絡めて見せていくこと。
時代が遡るたび列車走行中の線路が映し出されます。
これで観客に時代の遡りを知らせるわけですが…
実は何気ない「世界の車窓から」に仕掛けがありまして。
列車が線路を進んでいくんなら、時代は未来に飛ぶはずなのに、なぜ過去へ?
実はこれ列車の最後尾からカメラ回してるんですね。
じゃあ、普通は景色が遠のいていくはずなのに、なぜ先に進んでるように見えるのか?
それはフィルムを逆回しにしてるからです(;゜∇゜)
これで先に進んでるように見せかけて実は時系列を戻していったのです( ;∀;)
そして、とある時代で主人公の運命を変えるあまりに過酷な試練が待ち受けてます(。´Д⊂)
主人公は最初からクズじゃなかったんです…
そして、20年前まで遡ったとき、すべての謎の点が一本の線でつながったときの衝撃ときたら(;゜∀゜)
唖然。。。
多くの方が、「おっさん、あんたそりゃチニタクナルワ…」と納得してしまうという( ´△`)
すべての謎の意味がわかり、なぜ映画スタートが暗転からはじまるかの意味を知ったとき、つらすぎて胃がいたくなります(苦笑)
しかし、シナリオの完成度が半端ないです!
実は恋愛映画だとも気づく!
ソル・ギョングの7回に分け、20年遡りまったく違う表情の主人公を演じきった演技は天才以外の何者でもありません。
時系列が逆だし、メタファーの意味を理解しつづけていかねばなりませんので、やや頭は使います(^^;
エンタメ映画からあまりにかけ離れていますが、これは「チヌまでにこれを観ろ!」映画に加えてよい傑作ではないかと思います(^o^)
ちなみに韓国とNHK製作の日韓共同製作映画でもあります(;゜∀゜)
「セッション」と「ギター弾きの恋」とも隠れ接点があるんですけどね(^o^)
それはいったい!?ヒミツ
※バイオレンス少しあり、おぱいほんのチラッとあり