ジーハ

ペパーミント・キャンディーのジーハのレビュー・感想・評価

3.7
冒頭のショッキングなシーンから、ヨンホの過去の記憶を辿っていく。時間が巻き戻る度、どんどん繊細で純粋なあの頃に帰っていくヨンホ。

見終わってからも、とにかく深い切なさが残って消えなかった。

イ・チャンドン監督の作品づくりの真髄、
「現実を洞察し、観客に人生を振り返らせる映画」
…完全にそれじゃないか。。(笑)
イチャンドン作品は、どれも他と違いすぎて、いつもあと(強い余韻)を引いてしまう。

人生で最も美しいもの…無二の純粋さを守るために、その頃に戻れないなら全く別の人間になり生きる。

究極…有りか無しかの選択。
こんな詰め寄ったものづくりをするイ・チャンドン監督…作品のために命削ってるんじゃないかな。

この作品が初めて公開された20年前に観たとしても、おそらくその時の自分では全く理解できなかったと思う。今理解しきれてるとは言い難いけど…作品を受けとめることはできてると思う。
時々、歳を重ねて良いこともある(笑)


実は…この作品を春にデジタルリマスター4K復刻版のおかげで、劇場で観ることができました。でも、心に来るものがありすぎて…逆に何も残せずにいたんですが、状態は変わらないので(笑)、中途半端な形でも、とりあえずレビューしておくことにします。
ジーハ

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