『オアシス』が素晴らしかったのでこちらも鑑賞。
特に調べずに観たのですが『オアシス』と同じく主人公はソル・ギョングでムン・ソリが恋人役でした。
冒頭、発狂し「過去に帰りたい」と叫ぶ中年の男が描かれ、そこから少しずつ時間を遡り何故男がそうなったかが明らかになって行く、という構成。
時間が年単位で遡りますが構成としては『メメント』と少し似てますね。
とにかく出だしのソル・ギョングの発狂ぶりが凄まじく一気に話しに引き込まれましたし、この構成のおかげで出てくる人物やアイテムが気になって飽きずに観れました。
しかし登場人物の歳が章毎に変わっていくのと、自分が韓国映画をあまり観ていなく韓国人の顔を見慣れていないのもあり「あれこれさっき出てきた人だっけ？あ、別人か」みたいなのが何度かあり混乱しました笑
章が変わる時に出てくる線路の映像が、もう戻れない、幾つにも分岐していてそれぞれに行き場があった、しかし最終的な行先は絶望と後悔、といった主人公の過去を象徴している様でとても印象的。
章のタイトルも意味がわかった時にハッとなります。
ラスト(時系列で言えば最初)で主人公がデジャブについて話していたり、列車を見つめていたりと、なんだかこの物語が一方通行な過去と未来の話ではなく輪廻の様に繰り返される話の様な気もします。
