もちお

男はつらいよ 噂の寅次郎のもちおのネタバレレビュー・内容・結末

男はつらいよ 噂の寅次郎(1978年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

 初鑑賞です。
 良かったです。
 それぞれのエピソードが魅力的でした。

①良かったところ
・お墓参りをする寅さん
 いつもとは違う形で、さくらさんたちと再会していました。
 新鮮でした。

・泉ピン子さん演じる女性
 泣いている女性に声をかける寅さん。
 困惑しつつも耳を傾ける姿が印象的でした。
 優しくて素敵でした。
 最後の再会も楽しそうで良かったです。

・博さんのお父さん
 まさかの偶然の再会。
 驚きました。
 落ち着いたお父さんと活発な寅さんは真逆ですが、だからこそお父さんが楽しそうでした。
 今昔物語のエピソードも、お父さんと寅さんのそれぞれの語り方に味がありました。
 そして、駅ホームでのシーン。
 静かな優しさがありました。

・早苗さん
 影がありました。
 「いい人だからと言って好きになれるとは限らない」というのは、なるほどなと。
 住んでいる家にも居場所がなさそうでした。
 とらやさんでの交流が救いになっていたのかなと思います。
 寅さんへの積極的な発言に私もドキドキしました。

・早苗さんから逃げた寅さん
 はっきりと描かれたわけではありませんが、早苗さんは寅さんを意識していたのではないかと思います。
 それでも寅さんが逃げたのは、自分がふさわしくないと考えたからではないのかなと。
 いとこの男性から託されたことで、責任を意識させられて怖くなったのもあるのかなと。
 いざとなると遠ざけてしまうのは寅さんらしかったです。
 寅さんは素敵なところもたくさんありますが、クセの強い人でもあります。
 一緒に生活するのは大変そうです。
 何だかんだで寅さんは自分を客観視しているように感じました。

・「いとこと結婚して終わり」ではない
 とらやさんでの発言を聴く限り、早苗さんはいとこを「いい人」としか思っていないようでした。
 仮に結婚して終わりだった場合、前の結婚と同じになりそうでモヤモヤしたと思います。
 どうなるかは分からないという絶妙な着地でした。

②まとめ
 いい映画でした。
 観て良かったです🙇‍♂️
もちお

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