りょうすけ

ファウストのりょうすけのレビュー・感想・評価

ファウスト(2011年製作の映画)
3.3
「ファウスト」

ゲーテの「ファウスト」を自由な解釈で映画化した作品。第68回のベネチアで金獅子を受賞している。

ヤン・シュヴァンクマイエルの「ファウスト」と手塚治虫が漫画化したものを一度読んだことがあるので、大筋は覚えているが、原作自体を読んだ事があるわけではないので、どこが翻案されいるのかはよくわかならなかった。

本作では、正方形のような独特なフレームが使用されているが、監督曰く、これは絵画のような美しさを表現するために使用されているという。

確かに劇中で登場する浴場のシーンでは、絵画のような美しさと共に、悪魔の陰茎が尾のように後方についているというなんとも気持ち悪いビジュアルが混在していることによりアート的な視覚効果があったと思う。

ある程度、原作に詳しくないと難解な作品だが、セットが作り込まれていて、非常に美しい作品だった。特にラストは戯曲をわざわざ映像に起こす必要性を感じるようなシーンであった。
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