このレビューはネタバレを含みます
小林聡美、もたいまさこ、光石研、と来るとああ多分自分の好きなやつだな、というさわさわとした期待の中で見始める。
と、それにしてもさすがにワケがわからないほど癒やし系すぎる映画か？と作中の小林聡美と同じようにイライラするものの、二回三回と見てしまう（配信にて）自分がよくわからない。そして、3回目でようやく気づいた。
あれ、ここはもう私の住んでいる場所とは違う世界の話なのではないか？思わせぶりなのに、ここに来たきっかけを話すことがない主人公。食を大事にしていながら、霞食って生きてるかのような宿の主人、さくらさん、不機嫌だけど気の弱い高校教師、主人公を追ってきた若い男。
不満だらけなように見えたのに、留まり続ける主人公と、彼女を追ってきたのに先に帰る男の対比が不思議だった。だけどそれは、いわゆる三途の川の向こう側で起こっていることなのかな？と思うと、なんとなく納得するようなしないような、なんとなくまた見てしまう。中毒性のある映画だった。
