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國民の創生のKAKIPのレビュー・感想・評価

國民の創生(1915年製作の映画)
4.0
記録用
D・Wグリフィス監督作品。

1915年アメリカ映画界最大の忌み子が産み落とされた。
当時としては潤沢な予算、それまでに生まれた全てのテクニックをフルにまで活用し現代映画にまで脈々と続く系譜の代表的な作品である。

余りにも監督のアメリカ南部で育ち南軍の司令官を父を持つ家系の中生まれる思想が強すぎるため公開当時から批判が起きる。
しかしエンターテイメント作品としては当時の中では明らかにパラダイムシフト的作品であるため興行収入的には成功した。

この内容は今であればブラックコメディであったりホラーなどベースを変更することができれば同じようなものも作れるかもしれないが難しいだろう。

当時の白人至上主義者の差別を強く描く現在の倫理観的には不均衡な内容ではあるがある意味そういった人物の思想を反映した作品も表現の自由の中では一種の資料的な観点からしても完全に排除すべきではないといった意見もあり得そう。

とこのような時代を超え議論を生み出す最初の作品でもあったのではないか改めて考えさせられた。
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