藤田武彦

ディア・ドクターの藤田武彦のレビュー・感想・評価

ディア・ドクター(2009年製作の映画)
3.8
美しい山あいの村の診療所。
村人に溶け込んだ医師が、実は。。。

村人の命の手綱を握っている気分になっているのではないか。
その気分を味わってしまっているとしたら、おそろしい。
たとえ医師個人にはその自覚はなくとも。

村人たちが、無資格医を求めてしまっているのかもしれない。
村人1人1人がNoと声を上げれば、本来は居なくなるはずだが。。。

香川照之は、無資格医の行為は、「愛ではない」と言う。
倒れる椅子を止めるようなもの。
反応であって、そこに愛はない。

患者の補佐にまわる、介助士くらいがちょうどよいのでは。

日本の問題について考えるきっかけとなる、佳作です。
藤田武彦

藤田武彦