ユースケ

ドリーム・ホームのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ドリーム・ホーム(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

夢のマイホームのためなら父親も妊婦も殺す。超高級マンションビクトリアNo.1を事故物件にし、資産価値を下げるために11人を惨殺。狂気の都で生き残るためにはその狂気を飲み込むしかない。

結束バンドで首を絞め上げ、布団圧縮袋で顔を真空パックし、アイロンでしばき倒し、フラスコを首にぶち込み、便器で顔面を打ち砕くなど、ありものを使った殺害方法からはスプラッター映画に対する監督の愛情がヒシヒシと伝わってきました。
特に、バックでセックスする男を包丁で突き刺しまくり、その振動を利用して女を突きまくり、トドメにチンコを切り落として噴き出した鮮血を精子代わりにぶっかける粋な殺害方法は必見。「すごい量ね」の台詞には脱帽です。

更に、凶行に至るまでの彼女の心情が回想シーンを交えながら丁寧に描かれるので反撃を受けながらも必死に人を殺す彼女を応援したくなってしまいます。覚悟を決めた女は美しい。

ラストのサブプライ危機のニュースを聞く彼女の表情もたまりません。きっと彼女が思ったのは、殺人を犯した後悔ではなく、「もっと安く買えたじゃん」という後悔ですね。