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APPLESEED アップルシードのkumadaのレビュー・感想・評価

APPLESEED アップルシード(2004年製作の映画)
3.3
原作(漫画)とはストーリー展開が結構違います。漫画では、デュナンが行動を共にするブリアレオスは最初からサイボーグですが、本作ではサイボーグ化されたブリアレオスとオリュンポスで再会しています。バイオロイド全滅を目論む勢力を阻止するお話が漫画では描かれていますが、本作では逆で、人類滅亡を企図した反乱を鎮圧するお話になってます。手に負えなくなった人類を安楽死させるためのウィルスと聞いてコロナを連想してしまいました(笑)。

立法や行政そして軍部との確執を背景に、バイオテクノロジーが実現する社会を描くのは、士郎正宗が得意とする分野です。攻殻機動隊もそうだし。

人の間の緩衝材としてのバイオロイド(生殖能力を持たず感情を抑制された存在)というテーマはいろいろと考えさせられます。さらに、国家を治めるには合理性だけでは無理であり揺らぎが必要であるという主張にも共感できます。
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