kumada

オッペンハイマーのkumadaのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.6
 元物理学徒ですけど、オッペンハイマーというひとの研究業績は、ボルン・オッペンハイマー近似ぐらいしか知りません。

 なるほど、赤狩り(共産主義者狩り)を通してオッペンハイマーの生き様を描いたのね。知ってる科学者、読んだことのある逸話、有名な研究施設名が、物語の流れの中に、ジグゾーパズルのピースのようにパチパチとハマっていきました。登場人物の中にファインマンがいることに気付いた人はかなりの物理学通です(笑)。

 トルーマン大統領をゲイリーオールドマンが演じててびっくり。ロバートダウニーJrの迫真の演技が印象に残りました。他にマッドデーモン、エミリーブラントも出てます。俳優陣がとても豪華。

 クリストファーノーランって、どの映画でも、時系列順に物語を構築しませんね。現在に飛んだり過去に飛んだり。ある程度事実関係を知らないと訳が分からなくなるでしょう。あと、音がうるさい作品でもありました。物理学者の心象イメージ(素粒子が飛んだり、連鎖反応が起きたり)も頻繁に挿入されます。

 正直に言うと、何度か睡魔に襲われました。
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