ShojiIkura

赤ひげのShojiIkuraのレビュー・感想・評価

赤ひげ(1965年製作の映画)
3.7
 本当にあった小石川療養所を舞台に、赤ひげと呼ばれた破天荒な所長を中心に医師、患者、周辺住民などにスポットを当てた群像劇になっているのと、貧困と政治、生命の尊厳など、今に通じるテーマも流れている。赤ひげの破天荒な行動はフィクションに違いないが、そのセリフの重みはそのまま現代の教訓になる。ヒット作の多い昨今の医療ドラマと比べても全く遜色ない。
 ちなみにかつて出島で蘭医学を学びながら現場での無力さに落胆し、赤ひげのような医師を目指す研修医が裏の主人公のようになっているが、現実の小石川療養所は幕末に蘭医学が漢方医療を凌駕するようになって衰退ずるそうだ。
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