つるみん

フライデイのつるみんのレビュー・感想・評価

フライデイ(1995年製作の映画)
3.8
【Cuz I steal, I don't kill.】

朝のシリアルを楽しみにしながら食べようとしたら牛乳が切れていてガッカリするアイス・キューブ。朝から父親の排便を見せられ、妹には仕事探せと言われ、母親には牛乳がないなら水を入れろよと言われる散々な金曜日の朝。
親に多少反抗し、友達と世間話をしながら笑い合う。あいつらだけの世界で話が通じるような陰キャなアイス・キューブの話し方が凄く好み。ゆったりとした話し方とは対照的に声変わりしてないお喋りマシーンことクリス・タッカーが喋りに喋りまくる。
玄関先で喋ってみては、コレでもかというくらいに爆発音が鳴り響くる車に乗ってみたりとそんな穏やかな1日のはずであったが、街の荒くれ者ディーボやマリファナ仲介業者ビックワームなどに巻き込まれ、思わぬ展開を迎える事となる……。

ジャンルはコメディ。
この2人であるが、ゆったりとしたコメディで中身がほとんどないような作品。しかしこれがアイス・キューブ自身の少年期を描いた作品らしく、こんなゆったりとした、そして壮絶な暮らしをしていたなんて…と思う。

男は銃を持つのではなく拳で闘えという父親からの言葉は実際に言われたんだろうな〜。ラストのthe男のようなタイマンが意外と茶番に見えなくて安心した。

黒人の街で起こる、黒人の1日を描いた作品だけど、全世界に共通するポイントが何ヵ所も散りばめられてあって、非常に好感の持てる作品であった。
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