Nanami

七人の侍のNanamiのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.8
脚本が良く出来すぎているし、どこを切り取っても素晴らしい画。
勝四郎が白い花畑に寝っ転がる画の美しさ。

菊千代が戦火の中救い出した赤子を抱きかかえ、腕の中の子を自らの運命と重ね合わせて「こいつは俺だ」と嗚咽するシーンが好き。散々ふざけ倒して、勘兵衛の言うことも半分しか聞かなかった問題児菊千代がここで目覚める。
というか菊千代という名前は、武士の家系図を適当に指さして名乗った元服前の子供の名前というのだから面白い。なんと愛すべきキャラクター。
三船敏郎が本当に活き活きしている。

7人(厳密に言えば侍6人+偽侍菊千代)の作戦会議、野武士襲来に向けて着々と準備を進める様は観ていてワクワクする。
勘兵衛の采配がすごい。この人に一生ついて行きたくなる。
主演はどちらかといったら三船より志村喬だよね。

海外評価が非常に高く、オールタイム・ベストに結構上位ランクインしているけど、この面白さって世界に伝わるんだと感動した。
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