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夕陽のギャングたちのleylaのレビュー・感想・評価

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)
4.1
今までのセルジオ・レオーネ監督のマカロニウエスタンとは毛色が違い、銃よりも大爆発の連続、大勢の虐殺シーン、列車の衝突など荒々しく壮大な描写に彩られていた。

メキシコ革命、アイルランド革命、革命に翻弄される2人の男を描いた作品。アメリカへの憧れみたいなものも感じた。

山賊のファン(ロッド・スタイガー)と元アイルランド革命の兵士ジョン(ジェームズ・コバーン)が偶然出会い、次第にメキシコ革命の混乱に巻き込まれていく。

政府軍によって家族を失うファンと、過去の友への裏切りを後悔するジョン。哀しみを背負った2人の友情に熱くなる。

ジェームズ・コバーンが渋くて、バイクでの登場のシーンに痺れる。ロッド・スタイガーのピュアな笑顔が愛くるしい。2人の演技が冴える素晴らしいバディものだった。

爆破シーンは、その規模も映像の美しさも見応えあり。

エンニオ・モリコーネによる劇伴♪ション、ション♪というスキャット的な唄は「ショーン」というジョンのアイルランドでの名前だと何かで読んだ。過去のフラッシュバックを引き立てるための劇伴のようにも思えてくる。

この作品の根底を自分には理解できていない気がするのが残念だった。

〈冒頭の言葉より〉
革命とは贅沢な食事でも言葉の遊びでもない
刺繍の模様でもない
優雅さと丁寧さ持ってなされるものでもない
革命とは暴力行為なのだ
         ーーーーーー毛沢東
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