アーリー

夕陽のギャングたちのアーリーのレビュー・感想・評価

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)
4.2
2024.1.15

メキシコの革命の話。「続・夕陽のガンマン」のグッドとアグリーのような、男の友情が描かれる。

西部劇じゃない作品は処女作以来かな。ほとんど荒野が舞台になってるから絵面は変わらんけど。どの作品よりも爆発や銃の音が多い。だから一番迫力があって、かつ革命を掲げてるからストーリーが壮大な雰囲気。めちゃくちゃお金かかってそう。

アイルランドで革命に準じたマロリーと、家族総出で山賊として生きるフアン。最初はお互い利用するだけの間柄やけど、行動を共にしいくつもの作戦を遂行するなかで、かけがえのない戦友になっていく。そしてあのラスト。男臭い男の男による男のための映画。
フアンのようなキャラを魅力的に演出するの上手いなぁ。マロリーも過去をフラッシュバックで表現することで深みのある人物として映る。
モリコーネの音楽が本当に良い。雰囲気に合ってる。今作も音楽を聴いてから作品のイメージを固めていったんかな。

とにかく銃殺のシーンが多い。容赦ない。淡々と殺されていく描写が余計恐怖感を煽る。あんなにも多くの人々を一瞬で殺してしまう感じ。撃つ側は何を思ってるんやろう。撃たれる側は最後に誰を思い浮かべるんやろう。名もなき人たちにも人生があり、大切なことや人がいたはず。作品内で死んだ人それぞれに語られない人生があることをとても意識させられた。

メキシコの革命について何の知識もなかったため、誰が敵でどんな政策に不満があるのかがいまいち掴めず。ただ男同士の友情物語として熱くさせられた。
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