いち麦

ザ・カンニング [IQ=0]のいち麦のレビュー・感想・評価

ザ・カンニング [IQ=0](1980年製作の映画)
4.0
学生時代に劇場鑑賞した懐かしいフランス製おバカ・コメディ。本当にバカバカしくて今見ても結構笑えるネタが多くて嬉しい。40年以上ぶりの見直しというのによく覚えているネタ多数。

ジュマンクール家が自分たちの屋敷を改築して作ったルイ14世予備校。バカロレア(フランスの大学入学資格試験)合格率はフランスで最低。全く勉学の意志がない、おバカな予備校生たちが繰り広げる講師陣相手の悪戯オンパレード。生徒たちがどうしてもバカロレアに合格せざるを得なくなっていく経緯がもう無茶苦茶。んでもって様々なカンニングの荒技が出てくるのはラスト20分ほどだけ。

ロン毛のジュリアン(フィリップ・タッシーニ)は今見れば清水尋也似だなぁ。その恋人のカロリーヌ(フランソワーズ・ミショー)と2人が揃ってハッキリとおバカ・コメディだと高らかに宣言するかのような冒頭シーン…この掴みから笑わされる。一番の悪ノリ悪ふざけは若い頃のR.デ・ニーロとS.スタローンを足して2で割ったような顔のベベル(ダニエル・オートゥイユが若い!)のプレイボーイ張り。ガストン爺さん(レーモン・ビュシエール)のいう通り、そもそもコイツら高い授業料払ってるというのになぜ勉強しないのか(笑)。コンガ叩きコミュニケーション…好きだなぁ。

でも再見して驚いたのは、オープニングとエンディングで掛かる筈のメインテーマ(“Remembering School Days” Katharine, T.Redfield)がカットされている。何故? 爽やかなポップスで大好きな歌なのに…(所有するサントラ盤LPにはしっかり収録されている)。これは著作権絡みの問題とみたがどうだろう。
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