このレビューはネタバレを含みます
ぞわぞわした。凄かった。
音の使い方が上手い。
情報の開示のタイミングとバランスも良くて、どのようにその結果を招くのか没入感のある上手な編集。
生まれながらの?異常者を産んでしまったら、、あり得る話で想像してしまった。
明らかに幼少期から遺伝子レベルでの異常は感じる。はじめ障害を疑われたが、むしろやけに賢くて不気味。
でも、体調を崩して初めて母親に甘えていた子供らしい姿も本音っぽい。
どこから間違っていたのか?
産まれたところからなのか?
育て方で結果は変わったのか?
母親も事件からの2年間、自問自答していたはず。事件被害者達から嫌がらせを受けながら死んだ目で生きている。耐えられなくて私ならとっくに死んでると思う。
息子への憎悪、恐怖心、罪悪感、愛情、複雑な気持ちに揺らいできた子育てで、
2年経った日の面会で強く抱きしめるシーンでそれでもなお愛情を示している。もしかしてこの帰りに自殺しそう、、と思ったけどどうだろう?
役者陣の演技がみんな上手すぎるのも推しポイントで、
幼児期を演じた子役の男の子、
可愛い顔なのに演技の上手さでこちらに嫌悪感を抱かせてくる。
こんなクソガキ育ててたら気が狂う。見てて頭抱えた。
青年期の俳優はあまりに色っぽいんだけど、不穏な表情の作り方が怖かった。
冒頭のカーテンのシーンが終盤に繋がり、愛する旦那と娘の死体を見つける絶望感を淡々と見せてきたのも怖かった。
良い映画だった。