チャンネル4でかかりそうな、チャンネル4が好きそうな映画。
エズラ・ミラーとティルダ・スウィントンを配役した時点でもう映画が成立している。この美しい二人が、親子でありながら全然意思疎通が図れず、いつしか息子は愛の砂漠で怪物になる。こんなに惨めで美しくないティルダ初めて見たかも。一方でエズラは射るような視線と思春期の美しさで強く印象に残る。でも同情の余地はない。
弓を買い与えたのは父親だけど、こんなに性格に難ありの子供に凶器になるようなものを買い与えるのおかしくないか。妹に対してしたことに対する親の態度もおかしくないか。
どうでもいいことだけど、ティルダが後半で、レッド・ツェッペリンの天国への階段のTシャツ着てるのは何か意味があるんだろうか。
最初に受け止めていればこんなにこじれることは無かったのか。親子関係は難しい。女王様兼殺人鬼になってしまった、札幌の立派な精神科医の娘を思い出す。胸糞映画だけど、子育ての教訓として胸に刻まれる余韻は大きい。