ザ・シネマの台湾特集。エリック・ロメールに続いて簡単には手に入らないめちゃくちゃ良いとこついてきてて最高なんですけど。お陰でまた新しい映画に出会えてます。
90年代の台湾、10代の鬱屈した毎日をただ切り取っただけの100分ちょい。街を徘徊する時に流れるメインテーマが良い。『その男〜、』の吾妻のテーマのような、彼らの為のテーマがあって、頭に残って離れなくなるようなビート。
彼らの苛立ちのすぐ側にいつもある排水溝づまりとゴキブリの存在だけで、もうなんとなく伝わるものがあるし、どこかに行きたいどこにも行けない息苦しさを今よりももっと深いところに感じる。
90年代台湾を象徴するアイテムや街並みがたくさん出てきたり、鬱屈した中でも青春してるなあっていう絵になる描写もたくさんある。静かで何も起こらないくせに情報量盛り沢山で素晴らしかった。