“うつし”である彼らの、“提供”され“終了”を待つ話。じわじわと静かにやってくるリミット。しっかり管理された環境で、“オリジナル”の誰かのために、守られた暮らしを送っている。
世界を知るにつれて、自分の立場における葛藤・苦悩は当然出てくるわけだけれど、それを言葉に出すのはラストシーンだけ。“猶予”なんて、ただの先延ばしでしかないのに、その都度そこに望みをかける。
そんな主人公たちの攻撃性の低さと儚い愛は、映像美と相まって、人間的なのだけれど妖精的でした。
…矛盾しているけど、そういう映画だったと思うの。
しかしねー、始めの方の寄宿学校みたいなシーンはミネハハ思い出しましたよ。教員全員が女ってのもやけに気になるところ。そこは映画を観る限りでは、流していいところだったのかな。