佐藤克巳

肉体の門の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

肉体の門(1964年製作の映画)
4.0
敗戦直後のパンパングループの生態を描いて衝撃的話題作となった田村泰次郎原作を、鈴木清順監督が再映画化し注目を集めた傑作だが、同年東宝で恩地日出夫「女体」の方が良かった。清順は、野川由美子の情念を映像として表出させヌード姿も披露させるが、東宝版団令子の魅惑には及ばない。帰還兵宍戸錠の野生味溢れる熱演と富永美沙子の和風姿の妖艶さは見事だし、木村威夫の美術の素晴らしさはお約束事。
佐藤克巳

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