イチロヲ

地獄の謝肉祭のイチロヲのレビュー・感想・評価

地獄の謝肉祭(1980年製作の映画)
2.9
ベトナム戦争で人喰いを常習するようになった元兵士が、カリフォルニアにてカニバリズムを感染させていく。ロメロ監督が確立させた「ゾンビ」から死人要素を取り除き、「食人が感染していく」という設定に転換させている作品。なお、特殊メイク担当者は「サンゲリア」と同じ人。

目の前にいる人をついパクッといってしまうのが、食事を我慢できない動物みたいで可愛らしい。女優のサービス映像は、序盤にほんのちょっとだけしか登場しない。

「戦争が都会に食人族を生み出させてしまう原因になったこと」「意図せずして食人嗜好をもたされてしまった人間の悲哀」という2つの観点から楽しむことは辛うじて可能。しかし、ホラー演出が稚拙かつ貧弱なため、鑑賞中の徒労感が半端ない。

食人グループが徒党を組んで行動を始める後半部分は、アメリカン・ニューシネマの雰囲気がほのかに漂ってきて、あと一歩で面白くなりそうなのだが、やはりここでも緊張感のなさがネガティブに働いてしまう。

製作者の意図はさておき、ツッコミどころを汲み取ってフフフと笑いながら観る分には楽しめる。