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地獄の謝肉祭のblacknessfallのレビュー・感想・評価

地獄の謝肉祭(1980年製作の映画)
3.5
メネンデス兄弟の事件後常軌を逸したショッピングをしたのは罪の重さと逮捕への不安からだって供述、嘘だって言う人多いけどおれは本当だと思うよ。罪ではないが現在大きな不安に苛まれるおれも不安から目を背けるため例年になく初売りで無駄に買い物してるからな。商品のチョイスに意識がいくから不安から距離を取れるんだよ。
とりあえずボロボロだったから新しいスニーカー👟を買った。しかも今流行りのSALOMONを。ファッションのトレンド・アイテムはそんなことに無頓着なおっさんの手に渡った時点でトレンドじゃなくなるという法則が真実ならば、おれがSALOMONを買った昨日でテック系スニーカー・ブームは終った。おれが殺した👟🪚😬💨 世のファッショニスタで今現在テック系を履いてるヤツはもはやアンテナの低い周回遅れのダサダサ野郎だからな😏
キメキメ(最先端)はハイスピードでダサダサ(大衆化)by G10

そんなわけで必要なものだけ買ってもつまらないのでディスクユニオンシネマ館にも寄って本作をゲットしてきた。出来以上に語りどころが多いので持っててもいいかなと思い。

ベトナム戦争で捕虜になった部下を救出する任務を負ったノーマン大尉。ノーマンが部下二人発見した時、彼等はベトナム人女性の生肉を貪り食っていた🍖彼等は呼びかけたノーマンの腕にも食らいつく。
アメリカに帰還した彼等は徐々に食人願望に取り憑かれ周囲の人間を喰らいだす。

ゾンビ映画とされる本作。ベトナムでカニバル(食人)を誘発させるウィルスに感染した設定で食い千切られて生き残った人もカニバル・マンになってパニックになる展開はゾンビ映画の定型だけど、ゾンビのように死んでないしカニバル衝動があるだけで人としての意識はしっかりあるから厳密にはゾンビではない。てか、『RAW 少女のめざめ』と同じ話だよ!元ネタかもな!?『RAW おやじのめざめ』とサブタイトルを付けたい。
でも、展開と雰囲気はゾンビ映画そのモノなんでゾンビ映画ってことでいいと思う。

主人公のノーマン大尉は『燃えよドラゴン』の精悍なマスクの博打大好きナイス・ガイことジョン・サクソン。相変わらず精悍な顔だが燃えドラ以降のキャリアがパッとしない苦悩からか前頭部がハゲている。ちょっとケイジっぽい。しかし、華はあるし演技も堅実。自身のカニバル衝動に苦しみ懊悩とする演技は演出がショボくても説得力のある画になっていた。理性が崩壊しカニバル衝動全開になる時の狂気の表情も不気味でかっこいい。顔芸に頼った演技とハゲが似てるからケイジでリメイクしてほしいな。自ら『ウィッカーマン』のリメイク企画するほどのB級ホラー好きのケイジだから演ってくれるよな😏

そして突出したところはないもののB級ホラーに求められる即物的なバイオレンスと露悪的で気合いの入ったゴア・スプラッターで悪趣味な客の要請に確実に応える手堅い演出と構成は
イタリアン・ホラーのみならずイタリアン・B級映画職人アンソニー・М・ドーソンことアントニオ・マルゲリーティ監督の面目躍如と言ったところ。話は極めて安易でテンポ感もイマイチだけどグロめの残酷シーンのインパクトでそれを帳消し、いや、そこまでいかなくても腹を立てさせない塩梅が本当にイタリアン・B級映画の真髄だと思う。本作もおっぱい食い千切りや舌噛み切りというこの手の映画にマッチするゴア・スプラッターをぶち込んでくれている。マルゲリーティ監督は分かっているんだよ!
この監督は三度の飯よりB級映画好きのタランティーノも敬愛してる。『イングロリアス・バスターズ』で誰かの役名がマルゲリーティだったのは彼へのオマージュなのは有名だよね。

B級なのに燃えドラやタラがリンクしてくるのが先述した語りどころが多いって部分なんだけど、イタリアン・ホラー好きにとって本作の重要ポイントはこの2つではない。
最重要なのはカニバル帰還兵チャーリーをジョン・モーゲンが演じてることなんだよ!イタリアン・ホラー好きには説明不要だけど、モーゲンと言えば『地獄の門』でこめかみをドリルでグリグリ突き刺され、『人喰族』でチ✩コを切断される、イタリアン・ホラー史に残る痛々しくもアホらしくて笑えるゴア・シーンを演じた最高の殺られアクターなんだよ!
本作でもキッチリ土手っ腹に大穴開けられて痛々しく絶命している。流石だー😆😆
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