ベルベー

私が棄てた女のベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

私が棄てた女(1969年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

人の悪意が凄いよ…。遠藤周作のエグい原作をエグく映像化。主演の河原崎長一郎の徹底的に生々しいクズ芝居が見どころ。冒頭からチビに「クソガキ」と陰で毒づく顔のキモさよ。しかも陰で。もうこの時点で救いようがない臆病な性悪男だということがよく分かる。この主人公、物語中一度も株が上がることなく最後の最後まで下がり続けるので大したものである。

主人公が一番のクズなのは間違いないとして、次点で風俗嬢とその彼氏のゴロツキか。こんな奴らとしか出会えなかった小林トシ江の不幸すぎる人生。浅丘ルリ子も可哀想。あんな数発のビンタじゃ足りない憤激だよね…。

色使いで時系列を表現しているんだけど、1960年の色がネガ強すぎて目に悪い。アイデア的には良いんだけど。
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