ピロシキ

Kids Return キッズ・リターンのピロシキのレビュー・感想・評価

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)
4.2
ヤクザの世界は、浮世離れしすぎている。北野武の映画にあんまりのめり込めないでいたのも、それが理由だったりする。しかし「キッズ・リターン」は、個人的には別次元だった。エモくてしかたない。指が減ろうが刺青が増えようが、まるでどうでもいい。

久石譲の音楽は相変わらずドラマチックを絵に描いたようなやかましさで、けっこう萎える。しかしそれを差し置いても、1996年における若者の刹那的な衝動とか、二度と戻らない青春の輝きとか、そして何よりも「安藤政信(新人)」の放つ圧倒的なポテンシャルとオーラを閉じ込めた映像作品として、いつまでも日本映画史で異彩を放ち続けるだろうなあとは思う。
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