シェパード大槻

白痴のシェパード大槻のレビュー・感想・評価

白痴(1999年製作の映画)
5.0
離脱
彼の大望とはなんだ?
死でもって生活から逃れることもできるし、白痴の女でもそれはできる。生きて戦う銀河と一緒になることはない。みんなの悲しみと必死さによってあの軽薄なテレビ局塔が建っている。だからと言ってバカみたいなショウを許すの?ショウは真摯でなくてはならない。だから戦争の炎に、まるでクリスマスみたいな祝福の音楽をあてがっても良い。祭り風情の戦争を見た人が見た重厚なショウ。破壊の時の、喜びとも愛ともつかないアレ。天使にしては俗っぽい、戦場に異常な踊り子。まるで異世界はありますとでも言うような映画。戦争とファンタジーが混ざることはあまり見かけないけどこの映画ではそうなっている。目の前の人を助けずに撮る人は薄情なのか真摯なのか。昭和の家に、2010'sMV的映像に、子供特撮の衣装に、イマ的なテレビ局内と銀河に、若い浅野忠信。全ての時間がここにある?
顔が規定する、存在。