ペイン

イントレランスのペインのレビュー・感想・評価

イントレランス(1916年製作の映画)
5.0
ずっと避けてきた名作シリーズ。

まさしく“映画の父”と呼ばれるに相応しいゴッドファーザー、D・W・グリフィス監督の映画史上の金字塔的超大作。

1916年、映画はある種の1つの完成形を見ていたことが本作を観れば誰の目にも明らかではなかろうか。とにかく圧倒的な画のつるべうちにクラクラさせられる。


「キリストの生涯」、「古代バビロンの宗教派閥を拒絶した王への反乱」、「聖バルテルミーの虐殺」、「現代劇」の4つのエピソードがクロスカッティングを用いて描かれ、この世にはびこるありとあらゆる不条理、イントレランス(不寛容)が浮かび上がってくる本作。決して難解ではなくシンプルで普遍的。4つのエピソードが終盤に全て綺麗に繋がる巧みな構成にも唸らされる。


“偉大な愛は平和を創造する”というセリフと共に着地するラストに涙。


P.S.
デジタルリマスターで見てあまりの映像の美しさに驚いたのだが、リマスターの方には淀川長治さんの解説が付いてなかったので解説付きも観たい。
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