クシーくん

ジョニー・イングリッシュのクシーくんのレビュー・感想・評価

ジョニー・イングリッシュ(2003年製作の映画)
3.7
吹き替えで視聴。

どうもMr.ビーンというかローワン・アトキンソンが生理的に受け付けないところがあったので、スルーしていたが、何の気無しに観ると面白い。

基本的には「勘違いから起こしてしまったやらかしを誤魔化す」ギャグをベースにしているのだが、ここまで徹底してると笑うしかない。アトキンソンは顔で笑わせるタイプかと勘違いして敬遠していたが、実はとても生真面目なタイプなのだと気付いた。「イギリス人は融通の効かない真面目な人間が多い故にジョークがキツくなった」とは誰の言葉だったか。アトキンソンは思ったより大真面目に丁寧にバカをやるタイプだったとは知らなんだ。イメージで食わず嫌いは行けませんね。反省。女王陛下もしっかりいじるのは流石。イギリスのコメディアンにとって女王弄りは義務みたいなもんなのか。愛犬>玉座なお婆ちゃん。
ただ便所ネタは品がないしそれほど面白くもない。反面葬式に飛び込むシーンは大好き。失敗を誤魔化すための寸劇の中の寸劇がたまらない。
ジョン・マルコヴィッチも大真面目にスカしたフランス野郎を演じてて笑った。

オースティンパワーズが外部から見た古き良きイギリスのパロディ作品なら、こちらは本歌取りか。むしろ「アトキンソン版007」というくらいには確立(?)している。
英国王が現王家から替わるという国家の一大事でも特に国民が動じてないのはなかなかリアルで笑う。

ぐっさんは吹替え自体はなかなか上手いんだけどハッキリ言ってキャラクターに全く合致していない。もっと他にいなかったのかよ!
ただ吹替の脚本自体は誰が書いたものか、若干広川太一郎リスペクトな所があって大変に良い。「ボンジュール、コートダジュール、セシボン、フレンチトースト」は死ぬほど笑った。元はなんて言ってたんだろう。
クシーくん

クシーくん