ヨダセアSeaYoda

ダークナイト ライジングのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
4.2
"ヒーローはどこにでもいる。"

【STORY】
 新たな法によって犯罪が抑制されてきたゴッサムシティに迫る、"マスクの男" ベインの脅威。
 公衆の前に姿を表さなくなっているブルースも、ある女泥棒をきっかけに陰謀に巻き込まれ始めるが…


【一言まとめ】
●市民とバットマンの物語に最高の終止符
●格差や憎悪にどう向き合うか
●アン・ハサウェイはやっぱり美しい
●ラストにふさわしい豪華絢爛なキャスト
●ヒースがいたら…


【感想】
 『バットマン ビギンズ』で、市民はバットマンに救われた。
 『ダークナイト』で、市民は正義の心を持ち、陰で戦うバットマンの信頼に応えた。
 そして、『ダークナイト ライジング』で、市民は再び試される。堕落か破滅か逃亡か、それとも、バットマンと同じように、悪と対峙するか。

 "市民" の物語として描かれるからこそ、ヒーロー映画の王道な大団円としての味わいは少ないかもしれません。
 群像劇のようなテイストで、豪華キャストが演じる様々な立場の "市民" のドラマが描かれ、バットマン=ブルース・ウェインもその内の1人として事件に対峙するのです。

 1つ1つの作品として見れば、最高潮は『ダークナイト』でしょう。
 しかし今作があって、ノーランが描く "正義" と "市民" と "闇の騎士" の物語は最高の形で完成します❗️


 人の世は平等ではありません。どうしても生まれてしまう差という問題と、それにより生み出される事件や憎悪に人々がどう対応すべきか。少しでもそれを生み出さないために、人々はどう努力すべきか。
 さすがはノーラン監督、ただ派手に闘ってスッキリ終わりではなく、現実世界の問題や倫理について様々に考えさせてくれる作品です❗️


 それと、やっぱりアン・ハサウェイは美しすぎます。画面に存在するだけで、その美貌に惚れ惚れしますもんね。
 外見だけでなく、人情のある女泥棒というキャットウーマンのキャラも魅力的。

 トム・ハーディ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤールも新キャラとして登場する豪華絢爛さは最終作にふさわしい大興奮を生んでくれます。
 キリアン・マーフィもしぶとく登場してきて笑えますね笑


 前作で最高のジョーカーを演じたヒースが存命だったら色々違ったんだろうか…という思いは永遠に捨てきれませんが、素晴らしい最終作である事には間違いありません!

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観た回数:4回
直近の鑑賞:BD(20.10.08)
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