さうすぽー

ダークナイト ライジングのさうすぽーのレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
3.8
自己満足点 75点

クリストファー・ノーラン作品第4段!

バットマンのダークナイト・トリロジーの3作目にして完結編!
前作でハービー・デントの罪を被ったことによって、ゴッサムシティから追われる身となったブルース・ウェイン。
今作はもうボロボロですね、最初に出てきた場面は初鑑賞の時はショックでした。


そんな今作ですが、"絶世の美女"アン・ハサウェイがキャットウーマンを演じていますが、今作で初めて彼女を知って一気に彼女の虜になりました。
同じときに「レ・ミゼラブル」でアカデミー賞受賞してますからね!一番良い時だったと思っています。
彼女のキャットウーマンは美しさと危うさを持っている"薔薇の花"のようで、頭がきれてアクションも出来るスーパーヴィランで、なおかつ複雑な心境を抱えてる役を見事に熱演していました。

また、キャスト陣もインセプション組が多数出しており、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが重要な側面を見せる正義溢れる警察官を演じ、マリオン・コティヤールが本作におけるアン・ハサウェイと肩を並べるヒロイン的存在を演じ、トム・ハーディが狂気的な肉体的最強の悪役を演じていて良い意味で映画に味を出していました。
また、リーアム・ニーソン演じるラーズ・アル・グール、キリアン・マーフィー演じるスケアクロウが再登場するのも個人的に嬉しかったです。

映像では、今作も実写撮影にこだわった迫力のある映像が健在で、スケールの大きさではシリーズ1位ですね!
特に、冒頭の場面で飛行機を大型の飛行機にくくりつけて空中で羽を壊すという芸当は「俺は一体何を観てるんだろう?」と本気で思いました、無論良い意味で(笑)
そして、もはやCGなのか実写なのか解らないラグビー場の地盤沈下の場面。
いや、本当に凄すぎて最初観たとき「ポカーン」でした(笑)


ストーリーはと言うと、
前作でバットマンがハービー・デントの罪を被ったことで平和を作っていましたが、その後の爪痕を描いた本作ですが、トム・ハーディのベインによるラーズ・アル・グールの継承も描かれており、文字通り「ダークナイト・トリロジー」の集大成的な作品として描かれており、そこにボロボロのブルース・ウェインがバットマンとしての回答的な映画ですね。
そして、ボロボロになったブルース・ウェインが死に物狂いで這い上がる姿も感動もので、3部作の完結編として観ればよく纏められてると思います。

ただ、このライジングに関しては一つの作品として観れば3部作の中で最も完成度の低い映画だと思っており、僕も3作品中においては最下位に辺ります。
その理由としては、バットマンのアクションの殆どが肉弾戦のみの部分です。
特に、ベインと戦う時はただ単に殴り続けてるだけで道具を使った戦闘が殆ど行われていないです。
今までは手裏剣やロープ等を使った技があったのに何故それらを使わなかったのでしょうか?
なのに、ベインの弱点は意外と簡単で、その弱点を掴まれるとすぐにやられるので、ベインがあまり強そうに見えないんです。

また、劇中ではハービー・デント法によって犯罪グループがほぼ根絶されたという設定なのですが、デント法の詳細がよく解りませんでした。
そこを詳細に描けば、どのようにして犯罪者達が根絶されたのか解るので描いてほしかったです。

あと、ジョセフ・ゴードン=レヴィットがバットマンの正体を知ってるという設定なのですが、その理由が弱かった気がします。
あの理由だけで見破れるんだったらゴードン刑事も正体がすぐに解っちゃいそうな気が(^_^;)

ただ、劇中のストーリー展開ではジョーカーが出てきても何らおかしくない展開なのですが、ヒース・レジャーが生きていれば絶対にジョーカーが出てきていたし、ストーリーもかなり面白くなったと思います。
そう考えると、ヒース・レジャーの死が本当に残念で仕方ないです...
クリストファー・ノーラン自身もその事に関してはかなり痛手だったと思います。

色々と不満は言ってしまいましたが、この映画も何だかんだ言って好きな映画なのは間違いは無いです。

ダークナイト・トリロジーは伝説でした!