さうすぽー

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のさうすぽーのレビュー・感想・評価

4.1
自己満足点 81点

まもなく後編が公開されますが、随分前に観たのにレビューを書くのを忘れてました(笑)


「ソラニン」や「うみべの女の子」等、独特で個性的な世界観を産み出す浅野いにお原作の漫画をアニメーション化した本作。

前述の二つは原作を読んでますが、今作は読んでいません。
宇宙人の襲来という王道のSFスリラー的な内容ながら、どこか閉鎖的な日常を描いてる所は"浅野いにお"らしさが感じられます。


幾田りら演じる"門出"と、あの演じる"おんたん"とその周りの日常を描きつつ、宇宙人が空に浮かび続ける事が日常化してるという独特な設定のリアルさを描いてて面白いです。
また、劇的な展開はスローながらも日常の傍らで「これ、ヤバくね?」となる衝撃展開も含まれ、更に門出とおんたん二人の過去や宇宙人が地球に来た目的も謎めいていて、謎を残しつつ展開の面白さが担保されてるので「早く続きが観たい!」となる作品に仕上がってると思います。


また、幾田りらもあのも演技が素晴らしい!
特にあのちゃんは"おんたん"を演じるためにあの声質になったんじゃないかと錯覚させられる程演技がハマってました。


ただ、若干作画がストーリーのクオリティにあまり追いついてない印象です。
良く言えば漫画のタッチを落とし込めてる、悪く言えば「THE FIRST SLUMDUNK」のように一歩先を行ったものにはなってなくて若干物足りなさを感じました。