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いま、会いにゆきますのromioのレビュー・感想・評価

いま、会いにゆきます(2004年製作の映画)
3.5
優しい、めちゃくちゃ優しい。
何が優しいって、梅雨の雨がめちゃくちゃ優しい作品。

中村獅童のちょっと抜けたお父さんというのがとてもよくて、その彼と妻、息子との家族愛の物語。
とくに何が起こるでもなく、三人の暖かい時間が流れる。
時間の流れというのも素敵で。
梅雨が終われば夏が来る。
その季節の移り変わりの日本ならではの美しさというのがこの映画にはあった。

人を好きになるのはいいなというのがすごく伝わってきて。
何故妻がそこにいるのかとか、高校時代や大学時代の話なんかは正直どうでもよくて、一夏の特別な思い出という(一夏じゃないけど)限定された時間、だからこその切なさがたまらない。
何気ない日々がずっと見てられる、それは邦画で俺たちが日本人であるからで。
とてもいい時間が過ごせた。

あまり期待せず、梅雨の時期なんかに、家でふと時間が空いた時なんかにおすすめ。
狙って見るような作品ではなく、心の隙間にすっとはいるような作品。
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