このレビューはネタバレを含みます
"言葉で何かを伝えるのは難しい"
これはベルイマンの『野いちご』に影響を受けた作品なのだと思う。過去と現在を同一化して描く思い出話。
過去⇔現在。人間⇔人間。
それらが鏡のように反射し合う。
片方を覗くことで、もう片方の見えざるポイントが見えてくる。
鏡を覗く角度をズラすことにより普通では見えない奥行きまで見える。(これが鏡を写すカメラワークで立証されているのがカッコイイ‼︎)
この映画はタルコフスキーの半生の告白&それに伴うロシアの歴史を写す"鏡"。
全体の筋を捉えようとせず、シンボルを踏まえそれぞれの場面を解釈して観る映画。
抽象的な自伝&エピソードの羅列という点は、フェリーニの後期作に近いかも。
まあ言うて中身はあんま無い。