中居正広に関する報道を耳にした。女性とのトラブルで解決金9000万円を支払ったというものだ。何があったのか知らないが、ただごとではない感じがする。ここでは、そのニュースのことはこれ以上触れない。
「ただごとではない」という意味では、公開当時、とんでもない酷評に晒されたのが、本作である。2002年公開。監督は森田芳光。原作は人気作家•宮部みゆきのベストセラー小説。そして、主演は中居正広。ジャケット写真が使われていないのは、今回の報道を受けてなのか?(中居主演作品は現在、全て写真が使われていない)
Filmarksでの評価もかなり低いが、本作がなぜ酷評を受けたのか。それは、原作からあまりにも改変がすぎたためだと言われており、原作ファン、そして、原作者の宮部みゆき氏自身も激怒したと伝えられている。
原作は文庫本で上下巻にわたる大長編で、一本の映画に収めるのは至難の業。そこで、監督•脚本を務めた森田芳光氏が大幅に原作を再構成し、遊び心も含め「森田色」の濃い作品になった。それが不評だった。「原作レイプ」「監督の自慰行為」など評価はさんざん。
しかし、映画自体は観客動員100万人を超え、興行収入も16億円を突破する大ヒットとなった。
当時、原作者の宮部みゆき氏が、怒って試写会の途中で退席したという逸話も紹介されたが、その後、宮部氏本人が「エアコンが効きすぎていて、我慢できずにトイレに立った」と事情を説明し、激怒説はデマであることがわかっている。
今、観ても色々なことを考えさせられる本作だが、今回の報道を聞いて、さらに考えさせられた。