ブタブタ

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録のブタブタのレビュー・感想・評価

4.5
TVシリーズ一挙放送に合わせ久々に映画版鑑賞。
寺山修司の前衛演劇と宝塚的美少年美少女たちを配しエンターテインメントとして面白く見せる『ウテナ』は幾原監督の最高傑作だと思います。

色んな解説・考察サイト等ありますが、寺山演劇と同じく「全ては舞台上の虚構」だと思うと余り意味無いかも。

教室の天井からぶら下がった何枚もの黒板がひっきりなしに上下左右移動してたり、学校そのものが生き物かパズルみたいにこれまた縦横自在に移動と変形を繰り返していたり、何と言ってもその美術が素晴らしいのとウテナの白黒学生服や生徒会メンバーが着る学校の制服とも軍服ともつかない例えるなら三島由紀夫の楯の会の制服みたいな派手な衣装が素敵です。

ストーリーはほぼ無いにひとしいですが外界から隔絶された「鳳学園」とは何の目的で作られ何が行われている学校なのか殆ど明らかにはされませんが(設定自体「ない」と思われますが)樹里の「もうすぐ革命が始まる」の台詞や格納庫の大量の戦闘車両(?)「ベルゼバブ・カー」や選抜した生徒同士を戦わせる「デュエリスト」と言うシステムなど、あそこは革命や国家転覆その為の人材を集め教育訓練を行っている機関なのかも。

現在はバルト9がある、今はなき新宿東映パラスにて鑑賞。
ブタブタ

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