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呪怨のkanacoのレビュー・感想・評価

呪怨(1999年製作の映画)
3.7
Jホラーアイコンの一角である伽椰子さんと俊雄くんがどのような怪異か知るには必須のオリジナルビデオ版!彼女らの呪と凶行…【呪怨】は至極理不尽。70分の中で幽霊怖/人怖/グロ怖など様々な恐怖をテンポよく詰め込んだお化け屋敷的エンタメ!それが怖い人には怖いしチープと思う人にはチープかも🤔(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

◆あらすじ◆
小学校の教員をしている小林は妊娠中の妻に、自分のクラスの生徒である佐伯俊雄が最近登校していないことを話す。話しているうちに俊雄の母親が大学生時代の同級生・伽椰子であることに気がついた。次の日、小林は俊雄の家に家庭訪問に向かう。風呂場の窓から両手をダラリと突き出してぼんやりとしている俊雄を見つけた小林は、家の中に入って俊雄をリビングに連れて行く。部屋の中は散らかっていて雰囲気も異様であった。他に人の気配はない。ふと、家族写真が目に入るがなぜか伽椰子の顔の部分が破られている。そして振り返ると俊雄の姿が消えており…。

❶日本のホラーアイコン伽椰子さんがどのような怪異か知るには必須の一本!

Jホラーと言えばやっぱり『リング』と『呪怨』が双璧かと🤗

じゅおん【呪怨】
つよい怨みを抱いて死んだモノの呪い。それは死んだモノが生前に接していた場所に蓄積され、「業」となる。その呪いに触れたモノは命を失い、新たな呪いが生まれる。(本編より)

この世に強い怨みを残し、住んでいた一軒家に「業」を生成し、次々とランダムに呪いを派生させていくという強烈なパワーを持つ厄介ママ幽霊、伽耶子さん。浴びた血が映えるほどに青白い肌、肌色に合わせたワントーンカラーコーデの如しの白いワンピース、髪は黒髪ロングでちょっと重めだけど、目のクマがもはやアイメイクの如く広がって、もともとパッチリな“おめ目”がいっそう“出か目”パワー全開に!思ったよりも美人か!?と一瞬惑わされますが、いかんせん動きが…這っちゃうので😫頻繁にお口がパックリ開きがちなのと、「あ」しか喋れないのもコミュニケーションをとるにはちょっと難しいポイント。

可愛い一人息子の俊雄君はペットの猫ちゃんと同化しちゃっているので、すぐにニャーとネコ語喋りがちだし、気がついたら全裸になっちゃうけど、お母さんよりお喋りは上手だし、かけっこも得意なアクティブボーイです。お口がポッカリ開きがちなのはお母さんに似たのかな🤔

この母息子がいかに強力な【呪怨】となったのか…。伝番していく呪いをオムニバス形式のドラマで綴っていく、オリジナルビデオ版でありシリーズの始まりが本作です。“生者”に対し悪意をもって無差別に滅ぼそうとし、自身の家族の関係性も地獄のようにハートフルボッコな〈おばけ一家〉佐伯家の秘密が明らかに。日本のホラーアイコン貞子に並ぶ伽椰子さんと俊雄くんがどのような怪異か知るには必須の一本となっています✨🥳

❷恐怖の“ごった煮”感を思わせる、何でもありなお化け屋敷的エンタメ

久しぶりの再鑑賞。私はホラー映画をよく見るくせに怖いのはあまり耐えられないので、初見時はまだ何も始まってない、俊雄くんが風呂場の窓から腕を突き出しているシーンから音量を半分に抑え、学校のシーンにいたっては怖すぎてイヤホンの片方を外した記憶があります😂そこからは怖いシーンが来そうになったら、その外した方の片耳イヤホンをつけたり外したり。

さすがに再鑑賞はもうギミックが分かっているので、かなり心に余裕を持って見ることができました(やっぱりホラーは初見時のドキドキが楽しいですよね~)!

問題の伽耶子含めた【呪怨】の怪異ですが…怖い!彼女らの全ての呪いと凶行は理不尽of理不尽。理由ある復讐劇よりも無差別の暴力の方が心理的には不安になります。不条理は恐ろしいのです。呪怨の影響を受けた人の近しい人間に派生するも、まるでウイルスかの如く案外ランダムです。70分という短い間に、幽霊怖、人怖、グロ怖、そしてアイテムの怖いなど様々な〈怖いこと〉を惜しみなくテンポよく詰め込んだ感じ。

恐怖の“ごった煮”感があって何でもありなお化け屋敷的エンタメ。それが怖い人には怖いし、チープと思う人にはチープかもしれません。VHSの古っぽさも懐かしさを感じる良い風味になっている気がします。

伽耶子も俊雄君も幽霊モードは怖いのですが、俊雄君のノーマルモードも絶妙に奇怪で怖いですね。パックリ口を開けて上を見て静止している姿は生きているような姿でも異質すぎて不気味でした。

🏠🐝「【呪怨】の中心ポイントとなっているのは佐伯家ですが、伽耶子も俊雄もその能力の範囲は場所に縛られず、アイテムも縛られず、好き放題。やりたい放題。ル―ル無視のチート勢。ずるい~!といつも思います😂」
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