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インファナル・アフェアIII 終極無間のdiesixxのレビュー・感想・評価

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「善人」として生きることを選んだラウだったが、そもそもが偽装と捏造を土台としていたため、砂上の楼閣のごとくボロボロと崩れていき、破滅していくしかない完結編。
ヤンの殉職前の日々も並行して描かれ、美しきケリー・チャンがたくさん登場する。
シナリオも凝っていて、ラウの視点からミスリードを誘うことで終盤に反転する仕掛け。とはいえ、ラウはなぜテープを事前に聞かなかったのか…など不可解な点は残る(もうヤンと同化しておかしくなってたのかもしれないが)。
1作目の冒頭、二人が初めて出会うシーンで締めくくり、トリロジーの円を綺麗に閉じるので、多少の粗は気にならなくなる。ちょっとズルい気もするが、スタッフ、キャスト陣の円熟により、香港ノワールがひとつの完成を見せた金字塔。
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