IT坊や

E.T.のIT坊やのネタバレレビュー・内容・結末

E.T.(1982年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

言わずと知れた名作。ちゃんと観たことなくて、初鑑賞でした!

うん!良い…!良いですね…!!
あらすじは知ってるし、正直なところ、大人になった今では、物語そのものは面白くはないし、ワクワクはしません。

でも、何だろう?すごく素敵!
ETの可愛さは勿論なんだけど(あのビジュアルで可愛いのも凄いが)、ETとの交流それ自体に、なぜか懐かしさを感じます。初鑑賞なのに。

自分には、特にイマジナリーフレンドがいた記憶はないのですが。ああいう宇宙人とか、妖精とか、はたまたドラえもんとか、そういう存在への憧れはきっとあったのだろうし、心の深い部分が刺激されたのかもしれません。

あと、ぼくは、80年代のアメリカの雰囲気がめちゃくちゃ好きです。これも、全く自分とは関係ないのに、何だか郷愁を感じる。
特に、子どもたちが自転車で駆け出す絵って凄く好きで…。ラストのチェイスシーンは、なんか胸がいっぱいになりました。

「懐かしさの原風景」とでも言うのかな?そういった宝物がたくさん詰まっている作品だと思います。

あとは、ETとの別れのシーン…!
別れの寂しさを、「痛い」という言葉で表現していて、とても美しいと思いました。身体的な痛みを癒す描写を重ねてきたからこそ、この言葉は自然で、凄く生きていて、作劇としても見事です。

そうだよね、別れって、痛いよね…。ぼくは最近、人生は、いかに喪失を乗り越えていくかのゲームだと考えるようになりました。
喪失は、痛くて苦しい。だからこそ、このシーンはぼくたちの胸を掴むのだと思います。

ちょっとポエミー過ぎましたが、それだけ、自分のエモーションを心地よく刺激してくれたのだと思います。うん!名作だね!
IT坊や

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