ローズマリー

フォーガットンのローズマリーのネタバレレビュー・内容・結末

フォーガットン(2004年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

615本目。
2022 421 12月配信終了第9弾!
今回も黒幕側の人物を初手で気付けてたのでそこまで驚くことはなかったけどまさかのストーリーに引き込まれた。ファンタジー要素が入ると一気に難しくなるけどアッシュが忘れててテリーが覚えてるっていう時点で悲しみが強すぎてテリーは特別なのか?とは思った。



約1年前愛する息子サムを航空機事故で亡くしたテリー・パレッタは深い喪失に苛まれ精神科へ通っていた。彼女は息子との思い出ばかりを脳裏に浮かべては悲しみに浸る日々を送っていたがある夜から自宅の写真が夫婦だけのものになりアルバムやビデオテープさなどサムの記録の一切が忽然と姿を消してしまう。更に夫ジムからはそもそも息子などいなかったと言われ混乱に陥る。ジムはテリーを連れてかかりつけの精神科医師ジャック・マンスの元を訪れるがジャック曰くサムとの9年間はテリー自身が作り出した架空の存在だと言う。それが消えたのなら治療が効いて回復してきた証だと言うのだった。そんな話を到底信じられないテリー。彼女は図書館へ向かい証拠となるはずの航空機事故の記事を探した。だがその記事すらも見つからない。次に彼女はかつてのベビーシッターの元を訪れるが相手もサムのことを知らないと言う。テリーは逃げるように同じ航空機事故で娘ローレンを亡くしたアッシュの元へ向かった。しかしアッシュも娘のことを覚えておらずサムのことも知らないと言うのである。アッシュはローレンを失ってから酒に溺れる日々を送っていた。彼はその夜も酒を飲みテリーを置いて休んでしまう。テリーは彼の部屋を見回し壁に傷痕を発見。その傷から壁紙を剥がしローレンが描いた落書きを見つけるのだった。
翌朝アッシュにそれを見せ必死の説得を試みたテリー。だが残念なことにアッシュの記憶は戻らず通報された挙句警察に逮捕されてしまう。アパートから連れ出されたテリーは国家安全保障局を名乗る男達へと引き渡される。テリーが部屋を去った後再び壁紙が剥がされた部屋へ向かったアッシュ。彼はそこでようやく娘ローレンのことを思い出し急いでテリーを引き止めに向かった。そしてアッシュは思い出したとテリーへ叫び彼女を保障局の車から逃がしてくれるのであった。人影が無くなった深夜テリーは以前もアッシュと会ったことがある公園へ向かう。そこで合流した2人は存在すらも人の記憶から全て消し去ることが果たして国家や人間にできるものかと疑問に思う。それも一夜にして全てが変わってしまうほどの大規模なものだ。普通に考えたら到底できるはずもない。だとするとこれは人間以外の仕業である。とにかく移動しなければ追手に見つかってしまうため2人は車に乗って移動を開始。しかし安心したのも束の間安全保障局の車が突っ込んで来て2人を捕まえようとする。逃走の末草むらに身を潜めることで追手から逃れることに成功した。徒歩で辿り着いたモーテルで夜を明かしたアッシュとテリー。
翌朝テリーは思考を巡らせてあることに気付く。子供達が死んだのにどうして親の記憶を消す必要があるのか。それは子供達がまだ生きているからではないか。彼女はアッシュにそのことを話した。新たに車を入手し移動しようとした2人だったが彼らの前に男が立ち塞がる。背後の退路も塞がれたアッシュは決断を迫られ男を轢いて脱出することにした。男の相貌に見覚えがあると感じたテリー。そこへ彼女の携帯に刑事のアン・ポープから着信が入る。実は夫のジムがテリーの捜索をアンに依頼。刑事はジムから話を聞き心を病んで騒ぎを起こした女性になぜ国家安全保障局が関わってくるのかと不審に思うのだった。夫ジムに会いサムのことを思い出すよう呼びかけたらどうかとアッシュが言うためジムの元へ向かったテリー。だがジムは息子のことばかりではなくテリーと結婚したことすら覚えていなかった。再び追手が迫って来たため急いで逃げ出した2人。一方テリーから聞き込みを行い2人が人を轢いた現場へ向かったアン。店員から話を聞くと車に轢かれた男に出血や傷は見当たらず何事もなかったように立ち上がったと言う。そこへ安全保障局の男達が現れ捜査を止めろと刑事に忠告。だがアンは気丈にも引き下がらず捜査は続けると宣言しその場を去るのであった。
山奥の山荘に身を潜めたテリーとアッシュ。だがアッシュは大切な愛娘を忘れていたことを悔やみ飲酒をやめることができない。テリーはそんな彼を説得。彼女の言葉にアッシュは酒を断つことを決める。同じ頃仕事を終え帰宅しようとしていたアン刑事の前にジャックが姿を現す。彼は心を病んだテリーに逸早く対処するには自分が必要だろうと刑事を説得し捜査に加えてもらうことになった。深夜物音に気付いたアッシュは捜査官の捕縛に成功する。テリーとアッシュは捜査官に詰め寄り事の次第を聞き出した。今現在どうやら地球上では大規模な実験が行われているらしい。子供を奪い記憶を操作するのはその実験の一端だと言う。だが突如コテージの天井を突き破り何者かが捜査官だけを連れて行ってしまったためそれ以上のことは知り得なかった。これでこれまでのことが人間の仕業でないことが判明する。一夜明けテリーとアッシュの足跡を追ってほぼ全壊したコテージに辿り着いたアン刑事。そこには割れずに残った窓ガラスにメッセージが残されていた。更に現場には保障局捜査官のIDが残されていたが死体は見つかっていない。アン刑事は報告を聞いてやはりどこかおかしいと感じるのであった。
車で逃走中サムの記憶を振り返ったテリー。子供達が乗った飛行機の航空会社を思い出す。2人は早速航空会社の事務所を訪れるも中には会計士がたった1人だけいて倒産後の事務処理をしていた。テリーは会計士から会社社長の住所を上手く聞き出す。その後住所の家へ向かったがそこは大分前から空き家だった様子。その日は空き家へ一泊。翌朝テリーはまたも記憶を振り返り車で轢いた男があの場にいたことを思い出す。同じ頃家の写真から男の姿を発見したアッシュ。2人は追手の気配を感じ急いで逃げることにした。だがそこへジャックを伴ったアン刑事が到着。アッシュはテリーを先に逃がすことにして1人残った。しかしそこへ例の男が登場。刑事は男を銃撃するもなぜか攻撃が全く通じない。アッシュは刑事の車に残っていたジャックを伴ってテリーとの待ち合わせである自分のアパートへ向かった。同じ頃車にて逃げようとしていたテリーだったがタイヤが泥に嵌ってタイムロス。そこへアン刑事が現れテリーの言うことを信じると言う。だが彼女は突如吹っ飛ばされ驚異的な早さで空の彼方へと連れ去られた。テリーは急いでアッシュのアパートへ。無事に彼と合流を果たすもそこへ男が現れる。アッシュはテリーを逃がすために男と一緒に窓から飛び降りた。するとアッシュも空の彼方へ連れ去られ男はまたも姿を消してしまう。茫然とするテリーだったが待機していたジャックに促され車へと乗り込む。そうして事の発端となった飛行場へ向かうことにした。飛行場では例の男が待っていた。そこでジャックは実験の中止を頼むも男は頑なに実験を続行させると言う。どうやらジャックは彼らを知る数少ない人間らしい。テリーは息子の返還を必死に言い募るが聞き入れてもらえなかった。
男は母と子の絆について実験していた。それは非常に強い繋がりであることを知っていたが理解ができない。彼はまず親と子の絆を断ち切ることにした。その実験は見事に成功するもなぜかテリーだけ断ち切ることができない。男は実験の責任者としてテリーに息子の存在を忘れさせることに躍起となった。失敗すれば責任を取らされるからだ。男は逃げるテリーを拘束し息子が産まれる瞬間の記憶まで遡り記憶を消した。だがテリーは妊娠期間中のことを思い出しやはりサムの存在を思い出してしまう。そのせいで男は責任を取らされ空の彼方へと連れ去られるのだった。その後急いで自宅へ戻ったテリー。近くの公園でサムの姿を無事に見つける。ローレンも無事だった。ということはアッシュも無事に戻っているはずである。ブランコのところにいたアッシュに声をかけたテリー。彼は彼女のことを覚えていなかったがテリーはアッシュとの関係を新たに始めるのであった。
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