ローズまりぃ

エスター ファースト・キルのローズまりぃのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

681
2024 16
アマプラ無料4
吹き替えしかないんかい。ちょっと残念。でもエスターよりはこの家族に同情できなくて逆に観やすかった。こっちの方が好き。お互い協力しつつ殺そうとしてるの面白すぎる笑 
殺しちゃってそれを隠すために行方不明に出して偽物と分かっていながらも自分の子として迎え入れる〜みたいな展開なんかどこかでみたことあった…仰天ニュースとかかな?思い出せなくてモヤモヤする。



エストニアのとある修道院。

アートセラピストのアナは精神病院で新たにアートセラピーの教師として赴任することになります。施設長がアナを案内していると突如警報がなります。

この院で一番危険なリーナ(イザベル・ファーマン)の姿が見えないというのです。アナが戸惑っていると、暗くなった教室の奥に一人の少女が座っているのを見つけます。その少女こそがリーナでした。

施設長はリーナを部屋に戻すと、アナに外見に騙されはいけない、ホルモンの異常で10歳ごろから成長が止まっているが、成人女性で天才的な詐欺師だから注意するよう言います。少女のような外見からは信じられない事実にアナは戸惑いを隠せません。

リーナは精神病棟の患者を手懐けるだけでなく、自分に好意的な警備員を誘惑します。警備員に黒のドレスを自分に届けさせ、お礼をしたいと部屋に招き入れます。部屋に入るのを警戒していた警備員も誘惑に勝てず部屋に入ってしまいます。

リーナは誘惑するように見せかけて隙を狙って警備員の男の頭を掴み、壁に打ち付けます。そして荷物を持ち、警備員のキーを使って部屋から抜け出します。

そして人に見つからないよう移動し、巧妙に防犯カメラの映像を消し、あと少しで施設の外というところで警備員に見つかってしまいます。しかし、以前から手懐けていた患者に襲わせ、難なく抜け出します。

施設にやってきてあたりの惨状を見て恐怖したアナは、施設長に私ではやっていけないから辞めるといい、車に乗り込み帰ろうとします。

雪に覆われたフロントガラスをバンパーではらうと目の前にリーナの姿が現れます。恐れるアナにリーナは唇に人差し指をあて、静かにという仕草をします。

そのままアナは車でロシアの家に帰ります。家に着くと車のトランクのドアが空いていることに気づきます。嫌な予感がしつつも家に入ると目の前にリーナが現れ、次の瞬間にはリーナに殴られ、殺されてしまいます。

リーナはパソコンで行方不明の子供の情報を調べ、自身の容姿に近い少女を見つけました。それが「エスター」でした。

公園で一人ブランコを漕いでいる少女を見つけた警官が保護し、名前を聞くとリーナは笑顔で「エスター」と答えます。警察は行方不明になっているエスターが見つかったとアメリカにいるオルブライト家に連絡します。

連絡を聞き、母親(ジュリア・スタイルズ)が迎えにきます。警察はまだ、事件のことについて詳しく話そうとしないが、ロシアに連れてこられて養女として育てられていたと言います。

母親とエスターは緊張した面持ちで対面します。母親はエスターの顔を見て私の娘に違いないと再会を喜びます。

帰りの飛行機の中で母親は携帯の写真を見せ、家族についてエスターに話し始めます。エスターも嬉しそうに話を聞きながら、祖父母の写真を見て「早く会いたい」と言います。

すると母親は怪訝な顔をして「どうしたのエスター、もう亡くなっているでしょ」と言います。エスターは自分がミスをしたことに気づき、お手洗いに行きます。

一人でお手洗いの中で自分のミスに苛立ち暴れますが、何事もなかったかのような顔で自分の席に戻ります。

父親(ロッシフ・サザーランド)と兄が待つ空港にたどり着いたエスターと母親。母親はエスターのチョーカーを外そうと手を伸ばしますが、その手をエスターは強い力で握り、止めます。あまりの力に母親は戸惑いながらも「急にごめんね」と謝ります。

エスターは首にある傷を隠すためにチョーカーをしているため、その傷を見られたくなかったのです。

エスターの帰りを何よりも楽しみにしていたのは父親でした。エスターを抱きしめ、また元のような幸せな家庭が送れると信じていました。

しかし、エスターは何かが変わってしまっていました。その異変に母親は気づいていましたが、父親はエスターが戻ってきたことを喜び、活気を取り戻していきます。止まっていた絵の制作を始めた父親に母親も喜んでいます。

エスターの担当刑事は、返ってきたエスターが本物なのか疑問を抱いています。しかしエスターは何も話そうとはせず、両親も無理して話すことはないといい、エスターを自分たちの娘だと信じています。

刑事はこっそりエスターの部屋に入り、エスターの指紋を採取し、DNA鑑定をしようします。指紋を採取されたことに勘付いたエスターは、刑事の住所を調べて侵入し殺そうとしますが、力に敵わず捕まりそうになります。

その時、銃声がなり刑事が撃ち殺されます。そこにいたのは何と母親でした。突然の状況にエスターは驚きます。


以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『エスター ファースト・キル』ネタバレ・結末の記載がございます。『エスター ファースト・キル』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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エスターは母親に事情を説明し、出ていくから見逃してくれと言います。驚くことに母親は「二度も子供を失踪させるわけにいかない」と言い、お互いにとってメリットがあるからこのままエスターを演じるように言います。

4年前、エスターは失踪したのではなく、兄との喧嘩の際に死んでしまったのです。子の後始末をするため母親はエスターの死体を隠し、失踪したことにしたというのです。真実を知らないのは父親だけだと言います。


父親は良い血筋の人間であり、問題を起こすわけにはいかない、彼の制作意欲が戻ったことは良かったことだと母親はエスターに共犯関係になるように提案します。


エスターは驚きますが、真実を知られたエスターに拒否権はありません。母親と協力し、カウンセラーの目を欺き、幸せな家庭を演出するため協力し合うエスターと母親でしたが、互いに互いを殺してやろうと画策していました。

エスターは父親に娘として慕う感情ではなく、異性として思いを寄せていました。そのことを勘付いていた母親は、エスターに彼があなたを女として見るわけがない、あなたはモンスターと、エスターを平気で侮辱します。

同様に母親から聞いて真実を知った兄も、家族のふりをしなくて済むと、父親の目の届かないところで怪物とエスターを侮辱し、いつでも殺せると脅します。


ある日、母親はエスターの食事に睡眠薬を入れます。エスターは食事を食べることを拒否し、自分の部屋で食べると言い、全てネズミにあげます。それを食べたネズミは死んでしまいます。

母親が食事に何かを入れたことに勘付いたエスターは、仕返しにネズミの死体を入れたスムージーを朝作って母親に差し出します。

今は飲む気分じゃないと母親が拒否しますが、何も知らない父親に飲むよう促され、断れず飲むと異臭に思わず吐き出します。

次第に互いにもう我慢ができないと感じ、母親と息子はエスターを殺そうと画策し、同時にエスターも何とかしてここから逃げようと考えます。都合よく、父が美術の仕事で家を空けることになります。


とうとう自分の身が危険だと察知したエスターは、父の見送りの際事故を装って2人をホームに転落させようとしますが、すんでのところで駅員にぶつかり、未遂に終わってしまいますが、2人に殺そうとしていたことがバレてしまいます。

エスターは何とか隙を見て逃げ出し、母親の車を奪って逃げ出しますが、途中で警察に止められ母親の元に返されてしまいます。家に着くとエスター対兄と母親の殺し合いが始まります。

父のアトリエに逃げ込んだエスターを兄が追いかけます。その頃母親の携帯に父親から電話がかかってきます。エスターが警察に保護された連絡が父親にもいっていたのです。

大丈夫だと母親は言いますが、父親は心配だから出張をやめ、これから家に帰る予定だと言います。

焦った母親がアトリエに行くとボウガンで撃たれ亡くなっている兄の姿があります。我が子の命を奪われ泣き叫び、エスターを殺そうとします。逃げながらエスターは台所のガス栓を全開にしておきました。次第に台所から火が上がります。

母親はそんなことも気にせずエスターを追いかけます。揉み合いになりながらエスターは屋根の上へと逃げ、エスターを追って母親もやってきます。その頃家に着いた父親は火が上がっている家に愕然としながらも助けに向かい、屋根の上にいる2人を見つけます。

揉み合いの果てに2人とも屋根のヘリにぶら下がり、今にも落ちそうになっています。どちらを先に助けるべきか、戸惑う父親に母親は必死でこの子はエスターじゃない、偽物で成人していると訴えます。

エスターもエスターで、母親の言っていることは嘘だと言います。戸惑いながら父親はエスターに手を差し伸ばそうとし、その瞬間、母親は屋根から落ちてしまいます。エスターを父親が抱きしめていると、不意にエスターがつけていた入れ歯が取れます。

その途端父親はエスターが自分の娘ではないことに気づき、「お前は誰だ」と言います。エスターは私とならうまくやれると訴えますが、父親に拒絶されてしまいます。そして父親もバランスを崩し屋根から落ちてしまいます。


エスターは一人身支度をし、火の粉が舞う中家から出てきます。そのまま保護されたエスターは、火事で家族を失った孤児として孤児院に預けられることになるのでした。
ローズまりぃ

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