ラストを無事に迎えたら、近所をお散歩すると清々しい解放感が味わえます。一つの部屋の中だけといったような、環境や状況に極端なシバリを入れて物語が進行するワンシチュエーションものは好物です。ヒッチコックの『裏窓』はその一つなのかな?最近だと『ギルティ』のように電話越しの会話だけで世界観を広げようとする試みもかなり好き。
本作はジャケ写でもわかるように棺桶の中に閉じ込められた男のサバイバル・スリラーというかなり攻めたシチュエーション。携帯やZippoなど限られたものしかなく、絶望的な状況が90分間に渡って描かれますので、観ているだけで息苦しくなるかも…。
全体的には見ごたえがあり、閉所空間における苦闘や緊張感が存分に味わえました。ただし、閉所恐怖症のかたは注意が必要です。いつでも中断できるように自宅で観ましょ。