あきら

サラエボの花のあきらのレビュー・感想・評価

サラエボの花(2006年製作の映画)
4.3
直接描写は一切ないのに、確実に紛争の傷跡が横たわっている。
この行き場のない憤りは、どうすればいいのだろうね……

戦争と紛争の違いはあれど、明確な暴力であることに大差はなくて、最終的に傷つくのはいつだって女だ。

「民族浄化」なんて悍しい言葉。
思春期の娘の修学旅行費が、こんな惨たらしい過去をあばくことになるなんて…

戦争紛争ってついつい非日常で、過去で、対岸にあるもの。だと思ってしまいがちだけれど、なんのことはない。
自分にもある「ふつうの日常と」地続きだってこと、忘れちゃいけない。
あきら

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