まるまる

空の大怪獣 ラドンのまるまるのレビュー・感想・評価

空の大怪獣 ラドン(1956年製作の映画)
3.6
初っ端、阿蘇山を描いた書き割りから始まり、昔の映画だなぁとか思って見てたら、同じカット内で、いつの間にか実写映像になってた。
本当に書き割りなのか。本当に実写映像なのか。
画質のせいか、何度見てもよくわからないw
あの左からフレームインして右に去ってく電信柱を境に、右が書き割りで左が実写かな?
いずれにしてもスゴイ技である。
それからミニチュアの作りこみがスゴイ。
燃える街並みなんて、もはやアートだし、
橋が倒壊するシーンでは「CG?」とか思ったw
書き割り?実写?ミニチュア?と、時々見ててわからなくなった。
昭和31年製作。
映画職人の心意気を見せつけられた一本。

自衛隊のF-86が、謎の飛行物体を追うシーケンス。
画面にコクピットから見た飛行の跡と思われる雲のみを映してるカット。
このなんにも映していないカットでドキドキさせられるとは思わなかったw

阿蘇山を噴火させかねない作戦について、作戦本部の人と科学者の人とのやり取りは、戦後11年「もはや戦後ではない」と言われ始めた時代の人達に、どう響いたんだろか?
東日本大震災から、もうすぐ10年かぁ。

ゴジラにしろこのラドンにしろ、
東宝怪獣映画に出てくる人間に仇なす大怪獣には、
古事記とか日本の神話に現れる
天つ神の障害となった国つ神の風情があって、
いずれ最後は物悲しいです。
 
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