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点と線のhummingbirdのレビュー・感想・評価

点と線(1958年製作の映画)
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名作とかではないんだろうけど、東映らしいソツのない仕上がり。フィルムの色合いがシックで柔らかい。アグファカラーなのかな?

謎解きは駆け足なので本の方が良いかも。映画は犯人の心境がよく説明されていて、余韻を残す(原作はそこが説明不足だった気がする)。山形勲のゲス男ぶりが、いつもの山形勲で、実に生き生きしてる。脚本は井手雅人。

監督・撮影は「警視庁物語」シリーズの実質的な1作目「終電車の死美人」の人。そのせいか、シリーズのキャストが出ている(南廣がシリーズに出るのはこの作品の後のようだ)。お時役も「警視庁物語」でおなじみの小宮光枝。

村山新治監督の「警視庁物語」には通過する電車と登場人物のシーンがよく出てくるけど、この作品にもあって(スクリーンプロセスの気がするけど)、東映の撮影監督に電車が好きな人がいたのだろうか。特に山形勲と三島雅夫の屋上のシーンで遠くに電車が見えるのが良い。
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