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点と線のryotaのネタバレレビュー・内容・結末

点と線(1958年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

たまには過去作品を堪能しようと思って数年ぶりに鑑賞しました。松本清張原作のこの作品はあまりにも有名だと思いますが、アリバイ崩しミステリーの原点がやっぱりここにはありました。刑事が一つずつ(まさに、点ですね)聞き込みや推理の裏どりから事実を整理していき段々とその全容が明らかになっていく心地よさ。まあ、今時のドラマでは散々やり尽くしているから今更感もありますが、たまには王道を見てみるのも良いものです。85分できれいに収めているのも素晴らしい。役者陣は当時の大物たちで大仰な芝居もわかりやすい方向になっているし、オーソドックスな演出が何より見やすく、テンポも素晴らしいです。

謎解き以外にも、時代背景が楽しめます。汽車がレトロで時刻表の本(冊子みたいなやつ、最近は全く見ない)は出張のあるビジネスマンには必須だったり、当時はタバコに対する概念が今と違って、当たり前のように勧めるしスパスパ吸ってます。黒電話も、着物も、何もかもレトロ。本当にこんな時代があったんだなあって不思議にさえ思えます。ディスカバージャパン、なんて懐かしい言葉を思い出すくらい、楽しいです。

さ、角川映画「犬神家の一族」も見直そうかな笑
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