長谷川

ヴィレッジの長谷川のレビュー・感想・評価

ヴィレッジ(2004年製作の映画)
4.5
シャマラン版ラブロマンス赤ずきんと言えそうな今作。
何かとホラー監督として見られがちなシャマラン。僕の中では可もなく不可もなくな人と言うイメージがあったが、今作はとんでもなく当たりな作品だと感じた。
憎愛含めた様々な愛を美しく描き、その陶酔と苦悩が上手くホラーテイストな世界で表現されていると思う。

ストーリーに関しては、ここでは語りたくても語るべきではないと思うので割愛。この映画は前知識0で観るべきだと思う。
プロットにアラはちょこちょこあれど、その世界観やアングルとカットは素晴らしいの一言。
個人的に言うならば、色がある種テーマでもあるから致し方ないとは言え、シャマランがよく用いがちな色彩ベタ塗りハイコントラストな映像は好みでは無かった。ホラーサスペンス界のウェスアンダーソンかいな。

お気に入りのシーンは、
月明かりの透ける霧の中で、ポーチに腰掛けてルシウスとアイヴィが向き合い話をするシーン。透明感のある純愛がとても印象的。
きっと「愛」は、語るよりも表すものなんだろうね。
長谷川

長谷川